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世界のインパクト投資家のギャザリング toniic in バリで感じた「頭だけでなく体で感じる」投資・寄付【参加レポート】

こんにちは!PA inc.共同代表の小柴です。
10/27-10/29インドネシアのバリにて、toniicのギャザリングに参加してきました。

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toniicとは

インパクト投資、サステナブル投資を資産運用に取り入れたい資産家のコミュニティです。グローバルに400人以上のメンバーがおり、資産家の他、ファミリーオフィスの番頭やスタッフがメンバ―となっています。インパクト投資の案件の共有や、各メンバーが関心のある課題ごとのワーキンググループを通じ、情報収集や情報共有を行います。toniicについての紹介している記事はこちら

初のAsia Gathering

Toniicの単体として初のアジアでのリージョナルギャザリングがバリで開催されました。参加者は約20名、主に東南アジアベースのメンバーに加えて、4割くらいがアメリカやヨーロッパから参加していたのには驚きました。

会場はバリのウブドで、バリと言えど海から離れた地域ではありましたが、ウブドらしく緑の美しい会場でした。Green Schoolという、バリ、ニュージーランド、南アフリカの学校からなる世界的なネットワークで、教育を通じて持続可能な世界の実現に取り組んでいる、

自然教育で定評のある学校の近くに位置するホテルで、Green Schoolの建築を担当している同じ建築家による設計だそうです。

ホテルは写真の通り、竹でできた建築です。竹のみで作られた建物は、5階建てのものもありました。階段を上り下りすると揺れて、少し怖い・・

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目的

toniicの集まりは、他のネットワーク組織と異なっており、ギャザリングは厳密にメンバーオンリーで行います。ギャザリング開催にあたって特定の目的があるわけではなく、しいて言えばtoniicのメンバー間のコミュニティビルディングでしょうか。メンバー間の交流に重きを置いているところが特長と言えます。そのため、場の雰囲気づくりや対話の時間に多くのリソースが割かれていると感じます。

とはいえ、敢えて今回のギャザリングにテーマを付けるとすると「システムチェンジ」です。”個人的なことは組織的なこと、システム的なものは個人的なもの” 社会の仕組みを他人事とせず、自分がそれを作っている一部だと捉えて、投資や、一人一人の日々の行動に落とし込んでいくことがテーマとして設定されており、海洋汚染や、コロナ禍の食料安全保障、そして先住民コミュニティの価値観や経済システムについてのセッションが外部スピーカーを呼んで開催されました。

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また、オフィシャルなプログラム終了後に開催されたエクスカージョンというおまけプログラムでは、インドネシアで「竹」を活かしたシステムチェンジを志す方の活動の現場にお邪魔しました。

美しいイメージもある竹ですが、「竹害」という言葉もあるように、日本において竹は厄介者と思われることも多いですが、実は竹の種類は何百種類もあり、インドネシアに生息する竹は建築に使用でき、更にはCO2の削減にも貢献する素材として期待されています。

アリーフ・ラビック氏は世界に1000のバンブーンビレッジを建設しようとしており、この取り組みはCO2削減効果や雇用創出が期待されています。彼の活動は一般社団法人EARTH COMPANYがIMPACT HERO事業を通じて支援しているので、詳しくはこちらをご覧ください。

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頭だけでなく体で感じる

toniicは「資産」や「投資」というような、冷静な頭で考えることが求められるものがテーマなコミュニティですが、今回はウブドという場所で開催されたこともあり、頭だけではなく体で感じよう!というのが裏テーマとしてあったような気がします。

朝はヨガ(最後におまけにボリウッドダンスも!)、昼間のセッションには音楽メディテーション、そして日本ではなじみのないブレスワークという一種の瞑想法を、講師を招いて行いました。

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毎回toniicの集まりで思うのは、参加者は初対面同士とは思えないほどオープン。自身の資産を責任もって運用するということに関して、自国での仲間がまだ少ない中で、哲学レベルで繋がっている人たちとはすぐに打ち解けられる凄さを感じました。toniicのギャザリングは、進んだ考え方を持っている個人と繋がり、彼らの思想に触れる、貴重な機会だと感じます。

元々toniicはアメリカ西海岸で発足してアメリカ、ヨーロッパと広がっていき、近年ではシンガポールを中心にアジアのメンバーが増えたこともあり、アジア時間でのオンラインセミナーがもたれるようになったり、今回初めてのアジアでのギャザリングが開催されました。今回はtoniicの生みの親でカリフォルニア在住のLisa and Charly Kleissnerがアジアまで足を運んで参加されていたこともあり、アジアというtoniicの中でもエマージングな地域をファウンダーの二人が大切にしてくれているのが伝わり、メンバーとしても特別感のあるギャザリングになりました。

PA inc. 小柴優子

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